ツンデレな彼と甘キュン社内恋愛
って何でこっちが恥ずかしくなってるんだか…。
けどいきなりそんな裸なんて見せられたら、ドキドキしちゃうじゃんか。恥ずかしい、意識、してしまう。男の人なんだ、って、またあの手の感触を思い出して
ごはん!ごはん作ろう!
そんな照れる気持ちを紛らわすように、私は冷蔵庫の中を見る。
一応卵はある、ご飯…あ、冷凍保存してあるのがある。意外とまめだなぁ。甘いの好きならお粥よりおじやの方がいいかな?
綺麗なままの台所が、日頃あまり料理はしないのだろう彼の姿を想像させる。
鍋、鍋…あれ。戸棚を見ても、流しの下を見てもどこにも鍋は入っていない。
もしや鍋を持ってないとか…?青井くんならありえる。
「…、」
そう一人キョロキョロとしていると、不意に背後に感じる気配。
「…?」
それに見上げると、いつの間にか着替えを終え後ろにいたらしい青井くんは、腕を伸ばし私の頭上にある扉から小さめの鍋をひとつ取り出した。