ツンデレな彼と甘キュン社内恋愛
「え?あっ、違うの!びっくりしちゃうだけで…」
「びっくりする?」
「う、うん…私家族とかも大きな人っていなくて、だからびっくりして思わず声が出ちゃうだけなの」
『怖い?』
そう思わせていたのなら、それは誤解だよ。
分からない人だけど、愛想のない人だけど、本当は優しいことを知っているから。
「青井くんは、怖くないよ」
「……」
誤解をとくように、精一杯伝える言葉。
「…そっか」
その一言に彼は一瞬固まって、柔らかな笑みをこぼした。
…わ…。
以前見た小さな笑顔とは少し違う、何だか嬉しそうな優しい笑顔。その表情に心がドキ、と音をたてた。