愛を知らないあなたに
あたしの事情
◆凜side◆
「どういうことなの？リンー。」
タマがジトッとあたしを見ている。
まぁ、そうなるよね・・・。
あたしは、1人ハァ・・・とため息をついた。
まさかあそこまで差別されていたとは。
さすがのあたしも、すごく疲れた。
主に精神面が。
正直、神社に戻ってこうやって座ってられるだけでホッとする。
「雪女の末裔とは・・・本当なのか？」
琥珀様が、最初に会ったときのように。
鋭い瞳であたしを見る。
あぁ、やっぱり・・・聞かれてしまっていたか。
雪女の末裔。
一応あってはいるけれど、あたしはそんなに特別なものではない。
