愛を知らないあなたに
「神社につきましたけど・・・どうしたんですか?

さっきからずっとぼぅっとしてますよ?」



生贄が心配そうに俺の顔を覗きこむ。

俺はそんな生贄に、さっきの考えを口にした。



「お前を育てたアサギという女は、俺に名をつけた女と同一人物か?」


「・・・え?あ、あぁ、たぶんそうだと思いますよ。」



脈絡の無い問いかけに、生贄は一瞬目を瞬いた後に答えた。


俺はその言葉に、静かに頷いた。

そんな俺を見て不思議そうに首を傾げる生贄に、俺は言ってみる。




「さっきから、そのことを考えていた。

お前と浅葱は、雰囲気がとてもよく似ていたからな。

・・・どちらも、変な女だ。」


「えー、そうですか?いやぁ、浅葱さんと似てるなんて嬉しいですー。

でも、変な女っていうのはちょっと・・・!!!」



照れたように視線を地面にやっていた生贄が俺を見上げて、目を見開いた。


心底驚いた、といようにかすれた声を出す。



「こ、琥珀様・・・わ、わわわ、笑ってる!?」




その言葉に、反射的に口元に手を添えた。



嘘、だろう・・・。


そう思うも、確かに口元が緩んでいる。


俺・・・笑っていたのか・・・・・・?




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