愛を知らないあなたに
りょっちゃんはじぃーっと疑い深そうにあたしを見つめた。



「それ・・・本当?」


「本当!」


「・・・・・・・・・分かったよ・・・。

リンがそこまで言うんなら、ボク、頑張って我慢する。」


俯き、ふて腐れながらも呟いたりょっちゃん。

あたしはにかっと笑って頷いた。



「よく言ったりょっちゃん!」


「よっ!いろおとこー!」


・・・・・・・・・タマさん、掛け声の意味が絶対間違ってます。



「えー色男ー?

いやあ、照れるなぁー///」


・・・・・・・・・りょっちゃん、ここ照れる場面じゃないです。ツッコむ場面です。



ド天然な二匹(?)の妖怪に心の中でツッコミつつ、あたしはりょっちゃんに聞いた。



「ところで、琥珀様と薺さんはどこに行ったの?」


「んー?わかんなーい。」


りょっちゃんはあっさりと答えた。

まぁ、確かにりょっちゃんはそれどころではなかったよなぁ・・・。




鎌を一体どこから引っ張り出してきたのかも疑問だけど

とりあえずあたしは琥珀様達を探しに奥へ行った。


だって、琥珀様と薺さんが2人きりでいるなんて・・・なんか、嫌だ。




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