愛を知らないあなたに
ふっと、2人の中に柔らかな雰囲気が生まれる。



・・・・・・あぁ、もう。

薺さんと琥珀様が何にもないって、わかってるってのに、まだ、痛むか。


ちっさい心だね、凜?




もんもんとしていれば。




――ガチャッ


というような音と共にドアが開き、タマが顔を出した。




「持ってくおやつおまんじゅうになりましたー♪」


「了解。で、もう買いに行ったの?」


「弥助に買いにいかせたー」


「ふぅん・・・つまり、勝者はタマってこと?」


「うむー」







・・・・・・・・・勝ったのか、タマ。


なんて恐ろしい子。




「えへへ、おまんじゅうたのしみ~」


・・・なんて可愛い笑顔なんでしょう。



その顔で弥助さんに勝ったとか・・・タマ、すごすぎる。

ていうかすっごい意外。




< 310 / 377 >

この作品をシェア

pagetop