愛を知らないあなたに
俺は本当にどうしたのだろう・・・。


そこまで考え、気付いた。

また、自分が“困惑”していることに。




「・・・・・・・・・・・・」


この生贄といると、どうやら俺は困惑するらしい。

そういう結論に至ったとき。




「お風呂きもちよかったー。

って、あれぇ。おとりこみちゅー?」


頬をピンク色にさせたタマがぺたぺたとやってきた。



「タマ、相変わらず風呂長いな。」


「うむー。だってきもちいーもん!」


そういえば、生贄がきたときも、タマはずっと風呂に入っていたな。

タマは軽く7時間ぐらいは風呂に入るのだ。



「ねー。そんでさぁ、おとりこみちゅー?

ならタマもおとりこむよー。オトコつれてきてイケナイことするよー。」


「それはやめろ。うるさい。」


「ちぇー。じゃあ、おとりこんでないの?」


「お取り込んでない。」


「そっかー。」



タマはあっさりとそう言った。


ちなみに、タマの言う男とは、河童のことで、イケナイこととは、その河童と夜に相撲をとることだ。





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