お隣さんちの狼くん
気持ちの変化
《健二side》


…………何やってんだ…俺…。

梨花ちゃんを無理矢理襲って泣かせた。

そりゃ泣くよな。


今日、梨花ちゃんは彼氏連れてた。

あんなルンルンな梨花ちゃん見てたら
なんかムカついてきた。

あんなフリフリなスカート履いて
何してんだよって思った。

プレゼント交換して?感動からのキスとか。
まじで吐き気。

すげーイライラするし。

自分でもなんでこんなイラつくのか
分かんねぇけど。


でも、梨花ちゃんは
不幸になればいいって思った。











「あ!おはよ〜健二ぃ!
今日遅刻じゃないんだね!珍し〜」

「…はよ」

「なんかテンション低くなーい?」

「んぁ?別に…」


今日、梨花ちゃん学校来るのか…?
や、来ねぇだろ…。
俺に会いたくねぇよな。


「ねぇ健二ぃ、転校生の中原さんとのことってさ
本当になんにもないのぉ?」

「あ〜それあたしも気になるぅ!」

「あ?別になんにもねーよ。
つーか引っ付くな。」

「やんっ!乱暴〜。
あっ、中原さん!おはよ!」


え…?


「あ、おはよう………」


なんだ。普通に来てんじゃん。


「梨花ちゃん、おはよ。」

「…………」

「健二シカトされてんじゃん(笑)
めっちゃ警戒されてんね〜(笑)」

「は?うるせーよおめーら!」

「んもぉ〜こわいー」


イラつく。





《梨花side》

今日、学校行くか迷った。
大神くんに会いたくないし…

でもいつまでもズルズル引きずるのも嫌だし
頑張って登校した。


「梨花ちゃん、おはよ。」

「…………」


会いたくない人に会ってしまった…。

なんで普通に挨拶できるの?!

大神くんが考えてること全然わかんないよ…。






放課後…。

今日、日直だった私は
出来事を日誌に書いて
先生に渡さなきゃいけないのに
すっかり忘れていた。

みんなが帰ってからも
黙々と日誌を書き続ける………。



…………今日、ずっと考えていた。

大神くんは何を考えてるんだろう…とか
昨日どうしてあんなことしたんだろう…
とか……。


「はぁ…分かんないなぁ…」


考えても考えても答えなんて見つからない……。


─ガラッ


教室のドアを開ける音がした。


「……!大神くん……っ!!」


なんで…?!
帰ったんじゃなかったの…?!


「昨日はごめん。」

「え……」

「それだけ。」


そう言って大神くんは帰っていった。

謝りに来てくれたんだ………。







そして次の日からは
何事も無かったように
話しかけてくる大神くん。


本当に何考えているのか分からない……。
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