肉球で一歩 踏みしめて。【短編】

「お兄ちゃんがね、毎日のようにあなた達の写真を見せて話をするものだから、すっかり覚えちゃった」


『僕達のことを…』


「でもね、最近事故に遭って、今入院してるの…そのお見舞いに行く途中だったの。一緒に…行く?」


にゃぁ。

そう言って、ミミは女の子のカバンにするりと入り込んだ。


『事故かぁ…だから最近僕達のところに来なかったんだ。大丈夫かなぁ…』

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