お前、気に入った*
「なに笑ってるのよ椿ちゃん!!!」
瞬間、私から『面白い』感情は消えた
「私からの答えは、
あなた達の思うがままに……。かな
結局、そんなもんだったんでしょ?
私はそんな女だって、
心のどこかで思ってんでしょ?
…だから、信じてくれないんでしょ?
…いいよ。信じたくないなら。
信じたい方を選べばいいじゃない」
私は、二人の間を通って外に出た
…結局、誰も信じてなんかなかった
…結局、誰にも信用されてなかったんだ
―カツッッ
「痛っ…………」
首元に痛みが走り、その部分を手で覆う
…血…?
足元には石。それの元を辿ると
…私をいじめていた女の子たち
「櫻乃くん以外に男つくるなんて
…一条家の跡継ぎも汚れてるわね」
それを無視して歩き出す