不条理な恋でも…【完】
新たなはじまり

贅沢な悩み

最初はそんなこと、意識することもなく悩みもしなかった。


私達は最初の夜、何も身に着けず大希さんと身も心もつなげたが、

大希さんは私の躰を気遣ってなのかその後はきっちりと避妊をした。

私の体調を大希さんは熟知しているし、

そういうことは全て彼任せだったから…


蜜月の時間が長く経ち、大希さんがいつの間にか避妊しなくなってからも、

私が妊娠することはなかった。

でもまだ、その頃は何事も自然の摂理に任せるものだろうと思っていたから…


でも、段々と私は自分が身ごもらない事実に

毎月辛い思いを抱くようになっていた。

その苦しみを胸に秘め、私は大希さんと暮らし続けた。

とても幸せそうに微笑む大希さんを見ていると、私の悩みを打ち明けることは…

なかなかできなかったから。


それでも2年が過ぎた頃・・・

自分だけでこっそり近所の産婦人科に行ってみた。

その病院に行くだけでも相当勇気が必要だった。

でも…いつまでも悩んでいても何も前に進まない。

そこで、妊娠しないことをお医者さんに打ち明けた。

それから「お隣の診察室へ…」

と言われて入った部屋には、私にとって信じられない光景が広がっていた。
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