桃色初恋、甘口キス
お弁当を食べ終えて、教室に戻る。

「青葉……」

黄原が、すまなそうな顔で声をかけてきた。

「……」

今日は返事しない、目を合わせないって決めたし。
あたしは黄原を無視して席に着いた。

愛ちゃんはやっぱり心配そうな顔をしている。
気にしないで、と笑って席に戻るように促す。
今はあたしと黄原を気にしてる場合じゃないって、愛ちゃん。

「悪かった。
可愛くないなんてさ、クラス全員の前であんな言い方して」

無視するも話しかけてくる黄原。

可愛くないのは事実だし、あたしも言いすぎた。
どうして黄原が突然キレたのかはわからないけど、きっとあたしにも非があったんだろう。
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