右隣の彼

うれしくないもて期?!

「ただ今もどりました~」
重い足取りで自分のデスクにバッグを置くとすぐに課長に呼ばれた。
「課長戻りました。」
「悪かったな急な頼みで・・・でも助かったよ。ご苦労さん」
本当は最初から私に行かせようとしていたんじゃないの?と言いたい気持ちを
ぐっとこらえながら課長を見るとわざとらしく笑った。
用がないなら席に戻ろうと頭を下げると
「あっ!さっき九重社長から電話があったが・・・・聞いてるよね」

「・・・・はい。聞いてます」
ちゃんと筋通したんだあの人。プライベートじゃなく仕事って事にしてあるんだよね
ぬかりないわ。
ため息まじりに答えると課長は弁解するように
「久しぶりに津田君に会えてうれしかったんだろう。だけどこれも一応仕事の一つだ。
 粗相のないように頼むよ」
だったらお前が行けよと言いたくなる気持ちを堪えながら。会釈をした。

九重社長が嫌いなわけじゃない。むしろ好きな方だ。
だけどそれはあくまで仕事の上でだ。
プライベートとなると話は別。
課長には接待みたいな言い方をしたのだろうけど私には違った
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