僕とアサとヨルと。
あれから僕は教室から出て、今は校門を抜けて、家に帰る途中である。学校から僕の家までは近い。


なんでも、''心配だから'' らしい。 もとはこんなに近くはなかったのだ。僕がそこの学校に通うと決まってわざわざ引っ越した。 正直、金の無駄だと思う。


「……ん?」


数分歩き、家が見えてきたと同時に門の前に誰かが倒れているのが見えた。


……誰だ? こいつ。


うつ伏せに倒れているので顔が見えないが、流石に助けないっていうのは何か罰が当たりそうなので、助けることにする。


「おーい、大丈夫ですかー? 生きてますかーー? ……なんか変だな。」


さっきから声をかけているのだが、何故か周りを通る人全員に変な目で見られている。…セリフがいけなかっただろうか?


僕がずっと声をかけ続けていると、幼い頃から世話になっている僕専属の執事がやって来た。


「お帰りなさいませ、エルディア坊っちゃん。 旦那様方がお待ちです。」


「わかった。 じゃ、この人看病しといて」


「…? この人とは?」
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