僕とアサとヨルと。
「え、」


「?ですからこの人とは? 失礼ながら坊っちゃん、私には坊っちゃんのおっしゃるお方が見えないのでございます。」


……は? 何をいっているんだ、僕の執事は。人が見えない?


ハッ


もしかしてアレか? 妖怪とか魔物が見えてしまうというやつか? ……いや、それは無いだろう。 非現実的すぎる……。


「…悪かった、どうやら目の錯覚だったのかもしれない。」


「…そうですか、では後で医者にかかりましょう。あ、お荷物お預かりしますね」


「ありがとう……」


もう一度だけ、倒れていた人を見たがやはり見える。……となると、見えるのは僕だけなのか? 駄目だ、わからない。


「そういえば、さっき ''旦那様方がお待ちです'' って言ってたな。」


「ええ。 坊っちゃんに大事なお話があるとおっしゃっておりましたよ」


「大事な話? なんだろう……。まぁ、いいや。 って待ってるんだつけ?」


「ええ、待つておられます」


「わかった! じゃあ、荷物はいつものところで頼む」
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