御曹司さまが放してくれない!!
「おい。」
と一声こちらに向かってかける。
誰に言ってるんだろう?
と周りと同じようにきょろきょろする。
「おまえだよ。」
おまえじゃ、わかんないよ;
「おい!!!こっちを向け、椎名!!!」
「ええ!?」
いきなり名前を呼ばれて、驚きのあまり声をだしてしまった。
御影さまはそのままわたしの腕をつかんでぐっと引き寄せる。
「御影さま!?その女は・・・・」
「なに、あの子!?」
「御影さまの彼女!?」
女子たちの悲鳴にも近い声が聞こえてくる。
いやいやいや・・・・・えええ!?
え、なんで!?
なんで・・・・・・?