御曹司さまが放してくれない!!
御影さまは、それからまた歩き出した。
今度はゆっくりと。
訳が分からないまま、
でも、もう出てきてしまったものはしょうがないので
おとなしくついていくことにした。
なんか、そこまで最悪でもないみたいだし、この御曹司さま。
歩きながら、携帯をだしてどこかにかけている。
「俺だ。今から校門に車を回せ。」
それだけ言って一方的に電話を切った。
ていうか・・・・車!?
「どこ行く気なんですか!?」
チラッとわたしを見て
「椎名が覚えてないんだから、仕方ない。」
はあ!?
なにを?
「思い出させるために、俺の大切な場所に連れていく。」
大切な場所・・・・?