恋なんて、できないと思ってたんだ。
*プロローグ*
 僕、いいや、私、は。


  『恋』 なんて、できないと思ってた。


 近寄ってくる オトコ が。


  『アイツ』じゃないのに。 『アイツ』に見えて。


 怖かった。

 
  もう、あんな思い、したくなかった。


 自分から、遠ざけてた。   


  弟・・・いや、『彼』も。


 『彼』が傷ついたのは、私、のせいだから。 
  

  傷つくのも、傷つけるのも 私が原因だから。


 何回、私なんていなければいいと思ったか。

 
  だから・・・・・。


 
        『私』 を消したんだよ。
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