電車物語‐名古屋行き‐


「そこを右へ…………はい、ここで」

見慣れた住宅街を過ぎ、隆也は家の少し手前でタクシーを下りる

そこで彼は小さな違和感を感じた

(なんだ…?)

初め、なにがおかしいのかわからなかった


(風呂…か?)


二人が入っているのだろう

風呂の灯りが点いている

不自然なところなんてなにもない
風呂に入るのは当たり前だ

だが隆也の心は納得していなかった

(なんだ…?風呂場………)

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