緑の風と小さな光 第1部
「お腹は空いてない?」

「お風呂は?」

「寝巻きはあるの?」

ピアリに付きっきりで世話をする。

セレをちらりと見る。

「あんたも適当にね。」

…関心が無い様だ。

老人の方が声をかけて来た。少し早い晩酌が始まっていた。

ツマミには瓜の漬物と、油で揚げた川魚があった。

「よく似た感じの孫がいるんだよ。滅多に 来ないがね。」

老人はぼそりと言った。

「王宮の近くに娘夫婦が住んでいるんだ。
 あちらは都だから何かと便利だろうよ。

 申し遅れたが、私はロスター。
 一晩だが、よろしくな。」
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