もう一度、逢えたら…
職員室では
2年の学年担当の先生全員と
クラス代表として
小山、速水、浦野の3人が
話し合いをし、

「お前たちがそれで良いなら、
いいんじゃないか?」

という学年主任の一言で
決定となった。


3人は
直ぐに教室に戻り、
先生との話し合いの結果、
2クラス合同での劇を
する事に決定した事を、
まだ殆どが教室に残っていた
クラスメイトに報告し、
さまざまな配役、
係りなどを決めに掛かった。



あくる日、
遠藤叶恵は、
昨日の出来事を考えると、
恥ずかしさと居たたまれなさで、
欠席してしまいたかったが、
両親に何も話していない為、
休むことも出来ず、
いつものように登校した。


すると、小山がやってきて、

「遠藤さん、劇ね、
1組と合同でやることになったから。

で、遠藤さんは
メイク係お願いできるかな?

それなら大丈夫だよね?」

と心配そうに告げた。


遠藤叶恵は、
自分のせいで
1組の人たちにも
迷惑を掛けたと思い、
反論など出来るはずもなく、

「うん。」

とだけ答えた。


内心では

「ごめんなさい」

と思っていても、
口に出すことは、
出来なかった。

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