ショコラノアール~運命の恋~
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「いらっしゃいませ」

ドアベルに気付きあわてて振り向いて挨拶をすると、


「あらっ、配送やさん!」

パートの那珂井さんが親しそうにお客さんに話しかけた。

同じ歳くらいだろうか、

黒い髪がさらっとした、おとなしそうな感じの男の子だった。

「ああ、どうも」

ぺこりとはにかみながら頭を下げる様子が、

妙にかわいらしく見えるって、

男の人に対して失礼だよね。


こういう人だたったら、

気負わないでお付き合いとかできるんだろうな。

ちょっと前に流行った草食系な人ってこんな感じかな。



彼は、私が見ているのに気付くと、

あわてて視線をそらした。


ヤダ、私ったら見過ぎだ。

いくら、暇だからって、

お客さんで妄想仕掛けるなんて、変態みたいじゃない。


「しのちゃん!この間のほらロウソク持ってきた配送やさんよ」


「え?」

あの時、

私その配送やさんにすごい失礼だったんだっけ。


----しのちゃん?

そう彼の口が私の名前つぶやいた気がしたけど?

気のせいかな。


とりあえず謝っとこう。


「あの、この間は、

 ちゃんと受け取り処理もしないで、

 失礼しました」


「いえ、こちらも、荷物管理が甘くて、

 ご迷惑をおかけしました」

頭を下げる度、さらりと髪が揺れる。

だけど、

不潔っぽくない。

むしろ触りたい……





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