ショコラノアール~運命の恋~
ダメだな私、

どうも興味のある人をじろじろ見ちゃう癖がある。


でも、あの人どこかで会ったような気がする、

気のせいかな?


いや、あるはず確かに……


時間つぶしに入った私に、

難問が降りかかった、そんな気分。


「カフェオレ、お待ちどうさまでした。

 ……詩信」


「え?」


顔をあげると、さっきの美人ウエイトレスさん。



「誰にもばれないって自信があったんだけどな、

 さすが幼馴染だな。

 ばれちゃうとか」



「え?え?だれ?」


「へ?ばれてない?」


「あ、え~~っ?陽くん?


 わ、どうしたの?

 全然分かんなかった~っ」


「え、あ~、ネタばらし自分でしちゃったんのか。チェッ」



陽君。田部陽雅(たなべようが)君。


保育園時代から、中学卒業も出ずっと腐れ縁だった。


ジャイアンみたいな性格で、

散々いじめられたけど、

高校から別になり、

それ以来会ってなかったから、記憶からすっかり消えていた。


確か有名進学校に行って、

東京の大学に行ったはず。


「何やってんの?」


「え、ああ、いわゆる罰ゲーム的な?」


「的な?ってなに?」



さっき感じた違和感はこれか、


しかしなんて言うか、

なんて偶然な再会なの?しかもこのシチュエーション。


 


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