私の心を彩る君


「け、圭人君…?」

「うん、よろしく!」


そう言って彼は前を向いた


私の胸には小さな痛みとじんわりとした暖かさが広がった


この時の私はまだ胸に広がったものの名前を知らない









この日の空は雲一つない晴天で、教室の窓から見える桜がよく映えていた


風が吹いてピンク色の花びらがスカイブルーの広い空へと舞い上がる


ふと彼の笑顔が浮かんだ


キラキラと輝いて、そして全てを包み込むような…


そして思った


彼の笑顔はこの広い空みたいだと



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