それだけで、キセキ。
私の愚痴を聞き飽きていた陽子たちは、ここぞとばかりに彼氏チームと合流し、盛り上がった一行は、二次会のカラオケへと向かった。

私はどうやら、そこで眠ってしまったらしい。

誰かの肩に寄りかかって、気持ち良くて、何だかとてもホッとして。



なのに、そこからの記憶は、途切れ途切れでしか無くて.........

タクシーで帰ったと思うんだけど、恐らく一人じゃなかったような。

お金を払った記憶も無いし。



でも、私は服を着たまま、こうしてベッドで眠っていて、飲み過ぎたせいか少し頭が痛いような気もするけど、口の中にはうっすら歯みがき粉の味がする訳で。

それから、何となく手のひらが温かくて、誰かの手を握っているような、握られているような........



恐る恐る確認してみると、私の手を握っていたのは、昨日会ったばかりの優しい年下の男の子で、彼は遠慮したのか、床に座ったまま、ベッドにもたれかかって眠っていた。
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