あの夏のキミへ
ドアを開けると中は真っ暗で、当然ながら母はいない。

最後に会ったのはいつだっただろうか?

思い出せないくらいだ。

わたしが学校に言っている間に帰ってきてたかもしれないのだが、とにかく直接会ったのは結構前だった。

まあ別に会いたいわけじゃないし…。

というか会いたくない。

だって、今の母はホントの母じゃないから。

考えていると腹が立ってくる。

この事を考えるのはやめよう。

さっさと狭い玄関にローファーを脱ぎ捨てて電気をつけた。
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