携帯フケータイ。
心の中でぶつぶつ言いながら、俺はゆっくり足を戻し、しゃんと立つ。

と、間髪入れずに彼女は俺に飛び付いて来た。

「慎ちゃん!」

俺の首に回された彼女の細い腕。

「よかった……無事で」

心なしか涙声。


肩ごしに、彼女がいつもつけている香水の柔らかな香りがした。



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