ツンデレ社長と小心者のあたしと……4


二人の話はそれからも続いていて、なにやら盛り上がっているようだ。


そして……。


「矢野ー。採用!」


「へ?」


「これ買うわ」


「……買うって」


「きーだくんの版権、正式にお前から買うから」


目が点になる社長のとなりで坂井さんが言う。


「うちの会社にはマスコットキャラクターとかいませんでしたしねえ。社長はいつもしろた社長って間違えられるのが嫌だってこぼしてましたから、きーだくんが浸透すれば、自然と社会的にもきだ社長と認知される事でしょう」


「嘘……」


社長があたしのイラストを覚えていてくれたこと。
イラストレーターとして契約を結んでくれたこと。


嬉しい事が重なり過ぎて、ちゃんとお礼を言わなきゃいけないのに、震えた声で、


「ありがとう……ございます」


というのが精一杯。


「これからますます忙しくなるな。頼むぞ」


その合図であたしと、坂井さんと、社長は別々に動き出す。


これまで以上に大きな愛を感じながら、あたしは次の仕事に向かう電車の中で、新しいきーだくんをスケッチし続けた。






【END】


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