優しさ、そして愛
2人は呆気にとられた顔だった
「2人に内緒で誕生日パーティーの
準備をみんなでしてて…」
恥ずかしさと気まずさから
俯いてしまう
そんな私の頭を竣は
ふわりと撫でた
顔を上げるとそれはそれは
極上の笑顔だった
「翠はともかくただのお嬢付きの
私なんかのために…
私は杏さんのお嬢付きになれて
世界一の幸せ者です」
「あんまり自分の誕生日に
関心なんてなかったけど
こうして杏ちゃんに祝ってもらうと
ほんと、素直に嬉しいよ」
「よし!みんな待ってるから
早く行こう!!」
2人の手を引いてみんなが待つ広間に向かう