オオカミくんに、食べられちゃった赤ずきん


心臓がバクバクと早く動き、緊張が一気にやってくる。

ガタンー


勢いよく立ったのはいいものの


「…………っ。」


男の子が視界に入ると怖くなって声が出なくなった。


どうしよう、早く自己紹介しなくちゃ。


焦れば焦るほど声は出なくて、周りはざわつきだす。


「あれ、何やってんの?」


「緊張してんじゃん?」


そんな声が聞こえて、緊張がピークに達した時


ガター。

突然、誰かが立ち上がった。



「すいません、僕先にやってもいいですか?」


そうやって後ろから救ってくれたのは

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