オオカミくんに、食べられちゃった赤ずきん


「いや、ちょっとごめんなさい

イキナリ付き合うとかは……」


後ずさりする私に、一歩一歩距離を詰める彼。

それが怖くなって離れようとするけれど


壁と彼に囲まれて、動けなくなった。


どうしよう……!


その瞬間彼は、パシンっと私の腕を掴む。


「きゃ、何?」


「なんでよ、付き合ってくれてもいいじゃん」


ぞわっと嫌悪感を覚える。


「いや、触んないで……!」


そして、私を壁に押し付けると言った。


「もしかしてあのウワサって本当なの?

人が恐怖症って」

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