幼なじみはイケメン4人組
……それでもいい。
それでも、いいのかな……?
「……私は、マーくんの気持ちも、晃太くんの気持ちも……歩夢の気持ちだって全然 気付かなかった。
幼なじみなのに、全然 何もわかっていなかった……」
「それは、俺たちみんなが『幼なじみ』として過ごしてきたからだよ。
『それでいい』って思って過ごしてきたし、一緒に居られる時間が楽しかった。 だからだよ」
「……ごめんなさい……」
……私はみんなのことが大好きで、これからだって、みんなと一緒に居たいって思ってる。
みんな私の『幼なじみ』だから……だから、みんなのことが好きだった。
でもみんなは、私のことを幼なじみ以上に思ってくれていたんだ。
私が片想いしていた時も、何も言わずにそばに居てくれた……。
……本当に私、何やってるんだろう。
何も気付かなかったなんて、本当に、本当に……──、
「ミサっちは、本当に馬鹿だよね」
「──……っ……」
歩夢の声が聞こえるのとほとんど同時に、涙がポロリとこぼれ落ちる。
そんな私を見る歩夢は、いつもと同じようにニコッと笑っていた。