幼なじみはイケメン4人組


慌てて体を起こして、携帯で時間を確認する。

やばっ……始業チャイムの12分前っ……!!





「今すぐ着替えて、すぐ出なきゃ間に合わないよ?」

「うんっ……!!」




晃太くんからのナイスなパスを受け、急いで制服に着替える。

うぅ、ご飯を食べる時間はない……。

化粧も……今日は日焼け止めくらいにしておこう……。



「正人が心配して電話してきたんだよ、『ミサがまだ来ない』って」

「うー……ごめん、最近ずっと一人で起きることが出来てたから、マー君には『先行ってて』って話してたの……」

「うん、聞いたから知ってる」



私の寝癖を直しながら、晃太くんは小さな笑みを浮かべた。



「まったく、ミサも旬も世話が焼けるなぁ」

「……へ? 旬ちゃんも?」



着替えを終え、カバンを持って家を出る。

その時に、晃太くんが微笑みながら教えてくれた。



「アイツも寝坊したんだよ。 だから旬の家に行って叩き起こしてきたところ。
その時ちょうど正人から連絡入ってミサのこと知ったんだ。
いいタイミングというかなんというか、とにかく間に合ってよかったよ」



……うわ。

マジですか……。


旬ちゃんが寝坊したのって、昨日私と遅くまで話してたせいだよね……。



「どうしよう、私のせいだ……」

「旬も同じこと言ってヘコんでたよ。 『責任は俺にあるから俺が起こしに行く!!』って言ってたけど、謝り合戦で時間なくなりそうだから俺が来た」

「うぅ……ごめんね、晃太くん……」


「いいよ、間に合いそうだから問題ない」



駆け足で学校に向かい、チャイムの鳴るギリギリになんとか到着した。



「じゃあ、またあとで」

「うんっ……ほんと、ありがとうっ」



挨拶もそこそこに、私たちはそれぞれの教室へと向かった。


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