マンガみたいな事が起きました。
「好きになると、
その人にもっと好かれたくなっちゃうんだよね…」
さつきが色っぽく溜息を吐くから、
女のあたしでもドキッとしてしまった。
でも、わかるよそれ。
だってあたしも、
渉の好きなタイプとか気にしちゃうもん。
女子たちが質問してるのを
耳をすまして聞いてる自分が恥ずかしいよ。
「舞ちゃん?」
不思議そうに覗かれ、
「ごめんごめんっ」
そう欺くけど渉の顔が頭から離れない。