ここで歌うは君がため〜交わされた約束〜
「できたー!」
時間はかかってしまったが、理想どおりのロープが完成した。
ゆのは細身のため、この太さならギリギリ大丈夫だろう。
早速バルコニーに出て、ロープを結ぶ。
着ているのがワンピースなのでスカートの中が心もとないが、それは仕方がない。
ロープがしっかり柵に巻き付いているのを確かめて、ゆのは下の階のバルコニーを目指した。
「あれ・・・?」
するすると降りてバルコニーに立つと、そこは空室のようだった。
「よかった・・・」
これですぐにバレてしまう恐れは減った。
バルコニーの扉も鍵がかかっておらず、少々不用心に感じる。
そのまま部屋を横切り、廊下へと出た。