【企画】キミへの合図はサクラの音色
「え、でも………」
「遠慮すんなって!ほら、乗れよ」
陽太くんは私の持っていたカバンを取り上げて、自転車のカゴに入れた。
「い、いいの?」
「おう!俺ら友達だろ?」
と、友達……!
そうなんだ……私と陽太くんってもう友達なんだ!
嬉しい……!
「じゃあ、お言葉に甘えて……!」
私は陽太くんの自転車の後ろに横向きに乗る。
「大丈夫?重くない……?」
「全然!むしろ軽いし。じゃ、しっかり掴まっとけよ?」
「う、うん」
私は戸惑いながらも陽太くんの腰に手を回した。
な、なんか恋愛映画のワンシーンみたい……!
男の子に自転車乗せてもらったことないから、ドキドキ胸が高鳴る。