【企画】キミへの合図はサクラの音色
「はーなー!!!」
「へ!?」
キキ―――ッ
ブレーキの音がしたかと思うと、後ろから陽太くんが自転車でやってきた。
私は立ち止まる。
「ひ、陽太くん!」
「初奈って徒歩なんだ?」
「そうなの!歩いて1時間ぐらいなんだけど……」
私の言葉を聞いた瞬間、陽太くんは驚いた表情をした。
「1時間!?よくそんなの頑張れるな」
「まぁ……慣れたら大丈夫かなぁって」
3年生になる頃には慣れてるよね!
「あ、もしよかったら後ろ、乗る?」
「え!?」
陽太くんの言葉に驚いた。
う、後ろって……自転車、だよね?