危険なアイツと同居生活






その部屋の真ん中に、彼は立っていた。

ギターを下げ、マイクに見たてたスタンドを前に。

窓から差し込む光が、天然のスポットライトだった。





「今日は、俺のライブに来てくれて、ありがとう」




蒼はそう言って、ベッドに座るあたしを見る。

碧が見せる、甘くて鋭い瞳。

その瞳に痺れるあたし。顔に血が上った。




「今日は、艶も、酙も玄もいねぇ。

大切な唯のために、俺は来た」




あぁ……胸が熱い。

顔が真っ赤になる。




「リクエストは?」



「じ……じゃあ、『花束』」



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