危険なアイツと同居生活
番組が始まった瞬間、ドキドキがさらに大きくなる。
息さえ吸えない。
司会が今日のゲストを紹介し、ゲストが階段を降りてくる。
有名なアイドルグループに、有名な歌手。
そして……
「F」
その名が告げられると、歓声がより一層大きくなる。
そして、階段の上に四人が現れた。
いつもの黒いスーツに、派手なシャツ。
カメラが彼らをアップに捉える。
そしてあたしは、例外なく碧にときめいてしまう。
ポケットに手を突っ込んで、だるそうに歩く碧。
目は遠くを睨み、口元はきゅっと結ばれている。
そして、左耳には金色のピアス。
胸がきゅんとする。
あぁ……
今すぐ駆けよって、抱きつきたい。
あのドヤ顔で抱きしめてほしい。
あたしのドキドキ、止まらないよ。
「蒼君、黙ってれば超かっこいいよね」
ため息をつきながら女子が言う。
そうなのだ。
今さら気付いたわけではないけど、蒼はイケメン。
どうりで競争率が高いはずだ。