危険なアイツと同居生活
メンバーはいつものようににこにこ笑っているけど……
やっぱり元気がない。
あたしは、優弥さんと怒鳴りあっているみんなが好きだ。
「どうしたって……ねぇ……」
慎吾が蒼を見る。
蒼は頷いて優弥さんの隣に腰掛ける。
そして、
「楽しかったよね、F」
しんみりと呟いた。
「はじめはふざけたバンドだったのに、武道館だよ。
信じられる?」
「信じられねぇ。
……マジで夢を見た気分だな」
賢一もそう言って蒼の向かいに座る。
「てめぇら、やけに素直だな」
ニヤつく優弥さんはジュースの入ったグラスを掲げる。
そして、
「Fに乾杯」
ぶつかったグラスは憎いほど清々しい音を立てた。