いつか、また会える日まで。
第十一章



一週間なんてあっという間だった。



クラスのみんなにパーティーを開いてもらって、ゲームをしてプレゼントもらってみんなにもプレゼント渡して、一言話して写真撮って……



学校生活は、最後の最後まで楽しかった。

私は幸せだ。



名残惜しいけど、そんなことを言ってる場合ではない。

私は準備をしなければならない。


みんなとの思い出の品物を、ひとつひとつ、段ボールに詰めていく。



「……あ」



そこに出てきたのは初めてみんなと会った時に撮った写真だった。



あの時は記録として撮ってたっけ。


まさか生きてられるなんて、治療法が見つかるなんて思ってもみなかったから。


あの時、初めてクラスで声をあげてくれたの、森くんと美緒ちゃん、綾ちゃんだったな……。



「ほんと、一生の思い出になって私に付いてくるんだろうな……」
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