恋色花火

それに了解と返信をし、ナミにもその旨を伝えるメールを作成する。



……"彼女"とまわる、か。


ユウヤだって一番大きな花火が上がるころになったら……"彼女"のところに行っちゃうんだろうなぁ。




そう自分勝手に諦めて、服を取り出す。


着替え終わって雑誌を眺めてたら、ナミから返信が来た。



『連絡Thanksー。
 カズマ君ってリア充だったんだねー。
 話したことないし知らなかった』



括弧に閉じた笑いを使うユウヤとは対照的に、小文字のダブリューを使うナミ。


もちろんのように絵文字でキラキラしている。



『リア充って……それが別に羨ましくない人が何言ってるのよ』



あたしにとっては、告白されまくりのナミを羨ましいと思うこともあるのに。


そうすれば……好きな人に好きになってもらえるかも、なんて思ったこともあるのに。

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