新宿のデカ
 朝、ベッドにへばり付くようにして眠る。


 体の芯に疲れが溜まっていた。


 午前九時過ぎに起き出して、キッチンでコーヒーを一杯淹れ、飲む。


 非番だから、ゆっくりしていた。


 丸一日、やることなくである。


 ネットでニュースをチェックした後、読みかけている本に齧り付いた。


 マイペースなのである。


 周りからとやかく言われることなしに。


 ずっとそうやって生きてきた。


 四十代で、衰えはある。


 体のいろんな部位に、ガタが来ていることも分かっていた。


 まあ、自然なのだ。


 実家にいるオヤジは七十代だったが、アル中である。
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