愛されることの奇跡、愛することの軌跡
急に呼ばれて私は声がうまく出なかった。
すると、健吾さんは教室の扉を開けて

『入りなよ、金澤』

と、直接声を掛けられた。

私が健吾さんに促されて教室に入ると、私を睨むユウコちゃんの姿があった。

その姿に健吾さんが気付かない訳がない。

『先生、私の面談はまだ終わっていません。なのに金澤さんを教室に呼ぶってどういうこと?』
『時計を見ろ』

ユウコちゃんの大きな怒鳴り声が響いたけど、健吾さんはお構い無しに冷静に言った。

壁時計は、4時40分を示していた。
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