愛されることの奇跡、愛することの軌跡
スーパーの食材を持って、俺の家に着いた。


でも、夕飯にはまだ早い。


さて、何して過ごそうか…


『健吾、私、もっと健吾と話がしたい』


ソファーに座りながら玲奈が言う。


そうだな。


昨日はテーマパークに行って、玲奈が乗り物に酔って、あとはゴールドクラウンでは殆ど会話しないでひたすら愛し合ってたからな…


あ、ダメだ。その愛し合った感覚が、また思い出されてしまう。


どんだけ玲奈にどっぶりはまっているんだ、俺…


「ジャスミンティー、飲む?」


『うん!』


「冷たいので用意するよ」


とりあえず、邪念を振り切れた。


『ところで、このみちゃんのお父さんの会社はどうなったの?』


玲奈は、相変わらず髪をアップにして俺がそそる上目遣いで聞いてきた。


あー、もう、キスしたい。


でも、質問には答えなきゃ。
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