愛されることの奇跡、愛することの軌跡
―キーンコーンカーンコーン―

チャイムが鳴るのと同時に先生が入ってきた。

『SHR(ショートホームルーム)を始めます。学級委員!』

私は慣れない掛け声を出す。

「は、はい。起立、礼、着席!」

伊達に吹奏楽部でサックスやってたわけじゃない。それなりに肺活量は鍛えられてるんだ。

私、意外と声出るんだね。

『さて、今日から授業だ。昨日の時点で今日明日の特別編成の時間割を張り出したが、今から配るのは3年生の固定時間割と教科担任の一覧だ』

相変わらず淡々と話しながら紙を一番前の席に置き始めた。

私の手元にも届いた。

まぁ、当然社会科は橋本先生。
英語は徳重先生。

ほぼ予想通り。
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