愛されることの奇跡、愛することの軌跡
私達用の譜面台と椅子が4つ。


ステージに上がる私達3人。


司会をしている他のクラスの子に名前を呼ばれ、ステージに上る。


『3年3組、上杉陽平と』


「同じく、金澤玲奈」


『3年2組、山田伊知子です』


『僕たちは、皆様の応援を頂き、無事に各々大学に合格することができました』


ちなみに、イッちゃんも外部進学組。


『その感謝の気持ちを込めまして、同じ吹奏楽部に所属していた僕たちが演奏をさせていただき、クライマックスの盛り上げをしたいと思います。しかし僕らサックス3本での演奏ではもの足りないので、ひとり助っ人をお呼びしました』


陽平はひと呼吸置いた。



『先生方全員にお礼をすべきこの謝恩会に、お家の事情で出席できていなかった我らが吹奏楽部顧問で、3組の担任でした、健吾先生が、先程駆けつけてきてくれました。先生、お入りください!』


健吾が入ってくる。


司会を含め、誰も知らなかったサプライズ。
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