近距離幼なじみ



翔太は、あたしの上で馬乗りになっている。



腕は、顔の横でがっちりつかまれていた。


「なっ/////……離してー!離せー!」


本気で腕を離そうと思っているけど


なにこれ


力強っ…….…



翔太の全体重が乗ったくらい。


むしろ、痛いくらい。


「ほらな?ほどけねぇだろ?」



「わ、わかった!わかったから!

離して!!」


「やだ」


「なんで?」



「離したら逃げんじゃん?」



「逃げないから!離せー!」


「お前の力じゃ勝てねぇよ。



男なめんなよ」



「….…わかったよ。だからさ、


離して….……?本気で痛いよ」



あたしは、涙目になりながら言った。



「……ほんとになめてんの?」


涙の先に見えたのは、太陽と

君の辛そうな顔だった。




そう思うのも、つかの間。


近づいてくるのは、翔太の顔。



あたしは、とっさに目を閉じた。



まさかのファーストキス?!

今!?ここでか?!



唇と唇は、あと数センチもないかも。



ぎゅっと目をつぶっていると、


「…フッ、」


え?


目を開けると、翔太が笑っていた。





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