駄目男、俺。

「あのね、何にもしてないからってのは言い訳になんない。そんなの証拠も何もないし。馬鹿じゃないの」腕の中で美和が鋭い声を出す。
じゃあどういえば言い訳になるのか、俺の脳みそじゃうまい事言えない。

「許した訳じゃないから」

睨むすっぴんの美和。少し疲れたその顔に俺はひたすらうなだれる。

「分かってる」

実は、分かってないんだろうな、俺って。


大事なのは美和。


だけど、


もうここまで来ると、



『あんたは病気よ』



…そーかも。



学生時代は、こんなにいい加減じゃなかった。


真っ直ぐに人を好きになった事もあったし。駆け落ち?まがいの事までした事もある。
元々、親の顔色を気にする俺のどうしようもなく優柔不断な性格で、何度か告白されて好きでもなかったけど断れなくて誰かと付き合ってた俺が、初めて自分から好きになった子だった。
離れたくなくて、傍にいたくて、駆け落ち、とか別にそーゆう意識じゃなくて、ただ二人でどこか遠くに行きたかった。


大人ぶってただけのガキ全開のあの頃。


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