君の居場所
頼斗。
名前を少し、呼んでみる。
「ん?」
あいにく彼は振り返って私を見た。
「何でもないっ!」
私はなぜか、名前を呼んでいて。
呼ぶつもりは、なかったんだけどな。
もし、頼斗が。
私の事を知ったら、どう言うかな?
気持ち悪がられるよね。
「じゃあ、行くか。」
その言葉と共に、私の頭にヘルメットを被せ、
バイクにまたがった。
私も同じように後ろの方に乗る。
エンジンをかけるような音がして、
一気にスピードを出して走った。
速いっ
風が気持ちいい!
頼斗の腰に腕をまわしていたから、
頼斗の温かさが伝わってきた。
優しい温かさだった。